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2019/09/21 22:34



★★★マロリン・バスティンさん★★★

疲れていたり気持ちがクサクサしてるとき、美しい絵が沢山載った本を引っ張り出します。
眺めているうちに、じわーっと心が潤っていきます。
そう、美しい絵は心の栄養源。
美しい絵を見るから、「ああやっぱり描きたいな!」と思うのです。
もう嫌だ…と落ち込んでいても、栄養源のおかげでまた立ち直れる。元気が出ます。

このマロリン・バスティンさんという方はオランダの画家なのですが、同国のフランス・バイシンクという男性文筆家と組み、「花と鳥の四季」という本を出版しています(2006年刊行)。
数年前に本屋で偶然目にして、その美しさに一目ぼれ。衝動買いしてしまいました。
花と虫・動物たちを描いた四季の絵本というかスケッチ帖なのですが、167頁もあるのに(!)全て美しい絵で埋め尽くされています。
きっと刊行までに何年もかかったのではないでしょうか。文章も多くて読み通すのに時間がかかります。
だから、ゆっくりとゆっくりと、味わうのに向いてます。

一枚一枚の絵が細かく、リアルでもあるのですが少しデフォルメされていて。
鳥の絵もリアルですが、みんな丸っこくてかわいいのです^^
でも、鳥が虫を食べるところなんて、容赦なく描いています。
私も少し真似して水彩を描いていたのですが、すぐにやめました(笑)。
やはり、その人の絵は「その人にしか」描けない。真似して描いても美しくならないんです。
でも、勉強になる部分がいっぱいなので、堪能しつつ自分の「バイブル」のひとつとして、大事にしています。

オランダでも四季がはっきりあるのでしょうか。日本と同じように、季節の移り変わりは繊細です。
動物の生態や花の一生、その観察眼の鋭さ。文章を書いている方は学者なのかな?と思うぐらい描写が深く。
虫も鳥も花も木の実も、季節も空気も風も、全てがつながって生命がグルグル円環を成しているのがわかる。
こんなふうに世界を観察して生きていたら、退屈な時間なんて1秒たりとも無いでしょう。
そして日々は美しいものに満ちていて、悲しみや怒りもどこかへ消えてしまいそう。
おすすめの1冊です★