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2019/03/30 23:47
★★★さくらももこさんとル・カインと★★★
さくらももこさんの訃報をラジオで聞いたとき、なんと「エロール・ル・カイン」の作品集を開いていました。
新しいインスピレーションを得たくて、久しぶりに見ていた本。
虫の知らせだったのか。
さくらさんがル・カインの大ファンでイギリスまで追っかけていたことは、エッセイ本で知ったのですが、あまり絵柄が似てないのに不思議?
いやいや、さくらさんも単行本の表紙なんかは、細かく華麗な装飾を施した絵を描かれています。
マンガはポップなんだけど、色んなキャラクターが生き生き動くさくらさんの持ち味は、ル・カインのアニメーション的な絵本に影響を受けてるのかな、と。
エロール・ル・カインは、「12人のおどるお姫さま」などの絵本で有名な画家ですが、細かい描写、奇想天外な構図、華麗な色彩など、さくらさん同様わたしも惹き付けられています。
美術大学に通ったりせずに、16歳でアニメーション会社に入ってほぼ独学のようにして絵を続けたせいか、型にはまらない自由な描き方が魅力的。
「自由に描いていいんだ!」と勇気をもらえます。
さくらももこさんも失礼ながら、決して物凄く上手い絵ではないと思うのですが。
自由に楽しんで描く情熱がズバ抜けていて、ル・カインの独創性と似ているのかな。
私自身も大学などで基礎を学んでいないので、どんなふうに描いたらわからなくなることが多々あります。
何を感じどう表したいのか?
ル・カインの純粋な情熱の結晶のような、凝りに凝った絵を見て、自分が突き動かされるような、そんな気持ちになれます。
ル・カインはシンガポール生まれで、西洋と東洋両方の血をひき、幼い頃はインドに渡ったりして、街角の影絵芝居に夢中になったとか。
幼少からアニメーション作りに精を出し、画家というより物語を作りたかったのでしょうね。
あの「キャッツ」の絵本も作っておられます。
そして幼少期の影響か、アラビアンナイトなどエキゾチック系の絵本も素晴らしい。
私はル・カインにはなれないけれど、さくらももこさんがそうだったように、「強烈な憧れ」の気持ちを大事にしていたいです。
いつまでも★